【スイカの効能】水分ばかりじゃない!西瓜の栄養価とカロリーについて調べてみた
夏の風物詩、スイカ。
幼い頃は夏になればスイカを頬張ったもんですが、都会に出てきてからは、
「どうせ水分だけだし、食べても意味ないだろう」
と、めっきり食べる機会が減ってしまっていたのですが、ちょっと気になるテレビを観て、考えを改めているところです。
スイカの効能
先日たまたま観ていた「うまいッ!」という情報番組でスイカについて放送されていました。
番組の終盤でスイカの栄養素について農学博士が解説していたのだけれど、そのトークの中で、長年自分が信じてきたものが事実ではないのではというものがあって、ちょっと慌てる。
スイカは水分だけじゃない?
うむむ…
気になったので、スイカについていろいろと調べてみました。
スイカを毎日200g?
生活習慣病予防については数多くの研究がなされていますが、ちらほら目にするスイカを毎日200gの記述。
元は平成17年に厚生労働省と農林水産省がまとめた食事バランスガイドからのものらしい。
詳しく調べてみると、これはなにもスイカに限った話ではなく、果物の話のようですね。
食事バランスガイドにおいては、毎日果物を200g摂取することが望ましい、というわけです。
※栄養士会のホームページでは1日80kcal(100g~200g)を食事のなかに上手に取り入れることを推奨しています。
スイカについて個人的に思うのは、出来、不出来がハッキリする植物だということ。
それを考慮してスイカで80kcalとろうと思ったら、250gぐらいの量が目安となりそうです。
果物を採ると糖尿病になりやすいのでは?
どうも果物には血糖値が上がるのじゃないかという不安が付きまとうのですが、朝、果物は食べるのは効果的であるとのこと。
- 糖質によるエネルギー補給
- ビタミン補給
これらが期待できるんだそうな。
あまり推奨されないのは夜に食べる果物。余分なエネルギーは中性脂肪合成に加担する、というわけですね。まあ、これは果物に限った話ではありませんが。
食物繊維は?
果物は比較的、食物繊維が多く含まれていることが知られています。
これ自体は血糖上昇の抑制が期待できるものですが、スイカの食物繊維はと言うと…
80kcalあたりで約0.8g
ぶどうやミカンと同じくらいですね。
とりたてて多い!というほどではないかな。
カロテノイドとは?
カロテノイド(カロチノイド)は植物中の赤・黄色の色素成分で、大きく分けるとカロテン類とキサントフィル類になります。
抗酸化作用を持つことで知られていますね。
カロテン類の代表的なものとして、β-カロテンやリコピンなどがあります。
スイカはβカロテンが多い
スイカの特筆すべき点はβカロテン当量の多さです。スイカの赤さ、さもありなん、と言ったところか。
◇βカロテンの効能
- ビタミンAの作用(体内で変わる)
- 抗酸化作用
- 免疫増強
βカロテンについては、依然はっきりしないこともあるのですが、以上のような働きがあることがわかってきています。
β-カロテンが豊富といわれる“食物”(これ重要)を摂取することで心疾患やある種のがんのリスクが低減することも示されています。
不足があってはいけないものですが、サプリで大量のβカロテンを摂取した実験では効果はなかったようです。適量(上述)が良い、ということですね。
リコピンってなに?
さて、最近よく耳にするリコピン(リコペン)。
多くの植物においては、βカロテンやαカロテンの前駆体として少し存在するだけなのですが、特定の植物に多く含まれていることが知られています。代表的なところだと、トマトでしょうか。
スイカにはこのリコピンがトマトの1.5倍もあると『うまいッ!』で紹介されていました。マジか?
なんでそんなにリコピンが注目されているのかっていうと、かなり強力な抗酸化作用と抗炎症作用があるからですな。
活性酸素の増えすぎは、動脈硬化やガンなどのリスクが高くなりますが、この活性酸素を抑制してくれることが期待できるのがリコピンというわけです。
また、最近のニュースでは、アルツハイマー予防のためのおくすりの候補になるのでは?という実験結果も出ていました。リコピンが脳の神経の炎症を抑えるんじゃないかということです。
詳しい文献はコチラ
うーん。しかし、スイカがトマトの1.5倍のリコピンがあると言われても、どうもピンとこない…。
この1.5倍、どうやら、アメリカ農務省の研究による数値のようですね。生のトマトより約40%多くリコピンが含まれているのだとか。テレビ等で放送するときには、ちゃんと信頼できるデータを提示してほしい…。
※スイカには100gあたり3.2㎎(4~11㎎という表記もあった)、トマトが3㎎という表記された資料を見つけました。
source
●楽天(参考):リコピンいろいろ
シトルリンってなに?
シトルリンはアミノ酸の一種。
ウリ科の植物に比較的多く含まれていることが知られています。
元はスイカの学名から名づけられたもの「Citrullus vulgaris」で、日本で発見されたことでも有名ですね。
そのシトルリンの量について100gあたりに含まれる目安を見ると、
スイカ 180㎎
メロン 50㎎
きゅうり 9.6㎎
にがうり 16㎎
など。
シトルリンに期待されることと言えば、なんといっても血管を拡げる作用。
血液の循環をスムーズにすることですね。
スイカがむくみや血圧の急上昇を抑制すると言われているのは、このシトルリンによるものと思われます。
しかし、困ったことにスイカの中央部(赤いところ)よりも果皮部のほうがシトルリンが多かったりする…。
皮もきゅうりの代わりに美味しくいただくのがいいんでしょうかね。いろいろレシピも出回っているようなので試す価値はあるかな。
カロリーはどうなの?
夏に田舎に帰省したり、友人の家に行ったりすると、ずらっと切られたスイカが出されることがありますよね。
あなただったら、これ、何切れくらい食べます?
僕は出されたスイカは残らず平らげるので、だいたい6切れくらいは食べそう…。
●スイカのカロリーは100gあたりで37kcal
●一切れがおよそ150g~200gとして約70kcal
●×6切れで420kcalといったところか
つつましやかに一切れ~二切れ食べるのは全く問題なさそうですね。僕みたいにあまりガッつくとその代償も高そうです…。
熱中症対策にも!
こうしてみてみると、「やっぱり夏になったらスイカ食べようよ!」ってことを言いたいですね。声を大にして。
トマトと違って、一般的には年中食べられるものでもないので、夏はスイカでしょう!
まあ、昔っからスイカに塩ふって夏を乗り切ってきたことを考えれば(熱中症対策など)、体に悪いわけありません。昔のスポーツドリンクみたいなもんです。
塩分、水分、糖分を同時に摂取することは夏バテ予防の基本ですからね。
気を付けたいことと言えば、
- 夜はなるべく控える
- 食べすぎてカロリー採りすぎない
- お腹こわさない!
ってことくらいかな?
あ、それとスイカの栄養価ってところで考えると、冷やすよりも常温のほうがいいみたいですよ。冷蔵してしまうと、栄養価がグーンと下がるみたい。
ただし常温といっても炎天下の中に置いておくのはよくないので、風通しのよい日蔭ですね。
気温13度くらいまでなら栄養価に目立った変化はないので、井戸水で冷やすスイカってのは理に適ってるんですね。
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